住宅は人生設計の一部
坂井さん夫婦は現在、ライフプランの見直しに取り組んでいます。具体的には、月3万円の予算で旅行・外食・趣味の支出をコントロールする「気晴らし予算」の設定や、将来的な住み替えも視野に入れた出口設計の検討を始めました。
人生100年時代、住宅購入はあくまで「点」であり、人生設計は「線」で見ていくべきです。老後のマイホーム購入においては、
・住宅取得が資産形成の“最終章”であること
・それが生活の自由度を奪ってしまうリスクもあること
・“経済的自由”だけでなく“心理的自由”を保てるかどうか
これら3点を必ずチェックすべきだと、筆者はFPとして強く思います。「家を買ったら幸せになれる」……その思い込みが、人生の選択肢を狭めることもあります。特に坂井さん夫婦にとってマイホームは、理想が膨らみ過ぎていたのかもしれません。現役時代に物価の高い東京で子どもを3人育てており、マイホームに手を出すことができなかったことの反動もあったと思われます。
住まいはあくまで“手段”であって、“目的”ではないのです。購入を考えるなら、「この家に住みながら、どうやって心豊かに生きていくか?」まで、ぜひじっくり考えてみてください。
波多 勇気
波多FP事務所
代表ファイナンシャルプランナー
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